ステンドグラスは、もともと外壁に使われていたので、枠も2種類あります。用途に合わせて使い分けてください。

ステンドグラス

新築やリフォームする際、お家の中に取り入れたい人気のアンティークが、ステンドグラスです。アンティークのステンドグラスは、いろんな柄や色とりどりのガラスがあって、見ているだけでワクワクしてしまいます。

ただ、アンティークだと、気になることがいろいろあると思います。ここでは、そんな気になる疑問、質問にお答えしたいと思います。

アンティークのステンドグラスの木枠には、オリジナル枠のものと仮枠があります。

アンティークのステンドグラスの周りを囲っている木枠。この木枠は、実は2種類あります。
一つは、もともと実際に取り付けられていたままのアンティークの「オリジナル枠」。
もう一つは、一度、オリジナルの枠からガラスを外して、後から新しく作られた新しく作られた「仮枠」にはめ込んだものです。

年月を経て今も使える、分厚くて頑丈なオリジナルの枠は、実際に外壁で使われていたものです。
オリジナル枠
オリジナルの枠は、厚みがあって、どっしりしています。

もともとイギリスで買い付けてきたアンティークのステンドグラスは、教会や一般住宅の外壁に、実際にはめ込まれて使われていたものです。外壁に対応出来るように、枠の厚みが分厚いです。

オリジナルの枠は、建物を解体した時に窓枠から取り外したままのものなので、4~5㎝前後の厚みがあり、本物の木で作られた枠だけに、重さもあります。

また、木枠で中のガラスが固定されているので、枠を外すと中のガラスがバラバラになってしまう可能性があるので、外すことは出来ません。

枠がついたまま、壁の中に埋め込んでください。

後から新しく作られた仮枠は、厚みが薄く持ち運びに便利です。
仮枠
仮枠は、横から見ると厚みがありません。

厚みが2cm程度のものは、オリジナルの枠を外して新しく作られた木枠にはめ込んだ「仮枠」です。もともとはめ込まれていたオリジナルの枠があまりに汚かったり、木が腐っていた場合や、もともとの大きさが大きすぎるステンドグラスをスケールダウンさせて、いくつかのパーツに分けて、新たに枠にはめこんだものになります。

仮枠は、新しく作られたものなので、厚みもなく、ガラスが固定されているため枠を外すことが可能です。

なので、ドアにはめ込みたい場合は、仮枠のものをお選び下さい。

ステンドグラスの表裏はありますが、どちらでも好きな方を飾ってください。

室内側のステンドグラス
こちらが室内側のステンドグラス。枠の内側に入り込んで、ガラスも凹凸があります。

よく「ステンドグラスをはめ込む時、表裏はありますか?」と聞かれます。正確に言うと、表と裏はあります。
ガラスがはめ込んである枠の部分をよく見てみると、枠の内側に入っている面と、それほど内側に入っていない面があります。

ガラスがより枠の内側に入っている方が、室内側、ガラスがそれほど内側に入り込んでいない方が外に向けて使われていました。

写真は、室内側のステンドグラス。枠の部分を見ると、内側の方にガラスが入っています。

外に向けてあったステンドグラス
外に向けてあったステンドグラス。枠のすぐ内側でガラスもフラットです。

外に向けて取り付けられていたステンドグラスは、比べてみると、それほど枠の内側に入りこんでいません。

これは、ガラスを見ても分かります。
ステンドグラスでは、型押しガラスが多く使われているので、凹凸があるのですが、内側を向いていたガラスは、ガラスにより凹凸があり、外側に向けられたガラスは、比較的フラットで平らなガラスです。

本当は、外を向いていた方が表かもしれませんが、どちらを表に向けるのが正解かと言うと、それはお客様の使い方や感じ方で違います。

お客様がキレイだと思う方を毎日見る方向に向けるのが正解だと私は思っていますし「こうしなければいけない」という規則もありませんので、お客様の好きな方向を好きな場所に向けてお使い下さい。

ステンドグラスを買う時に、気をつけて欲しいことがあります。

気をつけて欲しいこと

私達が現地で買い付ける時はオリジナルの枠が腐っていたり、ペイントが剥げて、気を付けないと持ち上げただけで手にトゲが刺さったり、釘が出ていて怪我をすることが多いです。

「木枠のペイントの剥げた風合いがいいから、そのまま使いたい」と言われることもありますが、絶対に怪我をするので、おススメ出来ません。
なので、オリジナルの枠のステンドグラスを選ぶ場合は、手が怪我をしない状態にキチンと修復がしてあるキレイなものを選ぶようにしましょう。


ステンドグラス

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