わが家のアンティークブラケットを再現したシャンデリア「Lierre」
アイアンを、まるで蔦(つた)が絡み合うようにしなやかにクルクルっと曲げたデザイン。
そこにキラッキラ輝くガラスドロップを全部で150個も付けました。
実は、このデザイン。もともとはわが家の階段のアンティークの壁付けブラケットなんです。
階段を優しく照らしてくれる壁付けシャンデリアが、きっかけです。
わが家をリフォームした時、私が一番気に入ったのが、階段に付けた壁付けのシャンデリア。
実は、それまで壁付けの照明に全く興味がなかった私に、私のアンティークの師匠とも言えるLasbooの小澤さんが「絶対にステキだよ」と、フランスからやってきたガラスドロップがたくさんついた壁付けシャンデリアを薦めてくれたんです。
「よさはわからないけれど、とりあえず付けてみよう!」と思って、つけたところ・・・!素敵~!この時から私の照明に対する考え方が変わりました!
「なぜ、リビングに付けなかったんだろう??」と後悔してしまったくらい(苦笑)
正直、それまでは壁付けブラケットにも、ガラスドロップにも、シャンデリアにも、全く興味がなかったのですが、この時から、もっとこんな照明器具が欲しい~!って。
それから、ひたすらガラスドロップのついた照明を探すのがクセになってしまったんです。
ところが!全然見つからない~!欲しいと思えば思うほど見つからないんですよね。
特に、ガラスが付いているものは、割れてしまっているものが多いので、私が思うようなコンディションのいいもので、思うくらいの価格のものと言うものは、なかなか見つからない・・・
この世の中にないものを一生懸命探している気分でした(苦笑)
「大好きなわが家のアンティークが、そのまま他のお家にも届けられないかな?」が始まりです。
私も自分が実感するまでよさがわからなかったから、私と同じように、よさがまだわかっていない方たちに、もっと気軽に試してもらいたいな・・・って思えば思うほど、見つからないことに苛立ってきたある日、ふっと「あぁ・・・わが家の壁付けブラケットのデザインが、そのままシャンデリアになったらいいのに・・・」と何気なくボソっと口にしみたんです。
それを聞いていた照明担当の職人さんが「だったら作ってみようか?!」って。
なに?なに!出来るの?!出来るんだったら、すぐに試してみよう!と言うことで、プロジェクトチーム?が出来上がりました。
何度も試作を作り、試行錯誤の繰り返しの連続でした。
ところが、それからが大変!
まず、わが家の壁付けブラケットを一度外して、そこから絵をフリーハンドで描いて型紙を作り、図面に仕上げ工場へ。
図面を現場で実際に形にしていくのですが、これが思うようにいかない・・・(涙)
私の思っているカーブと職人さんの思い描くカーブが違うし、特にシャンデリアは、もともと実在しないものを壁付けブラケットからイメージしてデザインしていくため、私自身も分からなくなってきて、本当にコレで大丈夫かな?って言う思いばかりで不安でした。
アイアンを曲げて試作を作り、納得いかない部分を手直ししてもらい、出来上がったものをもう一度手直しして、もう一度図面をおこして、また現場で曲げて・・・
その作業を何度も繰り返して、やっと土台が完成。
職人さんも、よくこんなワガママに付き合ってくれたな・・・って。本当に感謝です。
最後のガラスドロップ。
本物のガラスで、手作業でつけることにこだわった結果・・・
仕上げがガラスのビーズ。これを一番楽しみにしていたはずなのに、これまた大変でした。
最近、安価なシャンデリアで使われるアクリルガラスと違って、本物のガラスにしたかったから、何種類もガラスのビーズを集めてみました。
ただ、アクリルじゃない分、種類も限られて日本にはあまり数がないため、輸入したガラスビーズを使いたいんだけれど、安定して供給できるものがなかなかないんです。
しかも、アクリルのようによくあるリングを使うのではなく、アンティークと同じように一つ一つを手作業で真鍮のピンを曲げて作っていきたかったので、穴の大きさも重要。
白に関しては、アクセントカラーが欲しくてビーズの色にもこだわったので、あぁでもない、こうでもないと、いろんなビーズを何度も付け替えて・・・
やっと満足するものに出来上がったのがリエールです。
何度も買い付けに行っているけれど、こんなに細いラインでしなやかに曲がっているデザインのシャンデリアって、もう見つけられないんです。配線には自信があるから、細いアイアンでもキレイに仕上げてあるんです。
だから、電気を付ける夜はもちろん、お昼もインテリアの一部としてキレイですよ~
数々の至難を乗り越えて作りあげたリエール。ぜひ、お家で、ガラスのビーズがキラキラ光る、とても美しいシャンデリアを楽しんでみてください。
Handleオリジナルシャンデリア「Lierre」
アンティークブラウン色はこちらからご覧いただけます。
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